実験計画法

分散分析、因子実験、乱塊法、直交表など統計検定準1級レベルの実験計画法を学習します。

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解説
解答と解説を表示

実験計画法における検出力の基本概念

検出力(Power)は実験計画において最も重要な概念の一つです。真の効果を見逃すリスクを制御し、研究の成功確率を決定します。

正解について

選択肢A:検出力は1-βで表され、真の効果を正しく検出する確率です。βは第2種の過誤確率(真の効果があるのに検出できない確率)なので、1-βが検出力となります。

検出力の定義

検出力 = 1 - β = P(H₀を棄却する | H₁が真)

  • β:第2種の過誤確率(真の効果を見逃す確率)
  • 1-β:検出力(真の効果を正しく検出する確率)

他の選択肢について

  • 選択肢B:検出力と第1種の過誤(α)は独立です。検出力が高くても第1種の過誤は変わりません
  • 選択肢C:検出力は標本サイズが大きいほど高くなります
  • 選択肢D:検出力は効果サイズが大きいほど高くなります

検出力に影響する要因

要因関係理由
標本サイズ大きい → 検出力高統計量の標準誤差が小さくなる
効果サイズ大きい → 検出力高差を検出しやすくなる
有意水準α大きい → 検出力高棄却しやすくなる
分散小さい → 検出力高ノイズが少なくなる

実用的な含意

統計検定準1級レベルでは、実験計画時に適切な検出力(通常0.80以上)を設定し、必要な標本サイズを事前に計算することが重要です。これにより効果的で信頼性の高い研究を実施できます。

問題 1/10