仮説検定の基本概念、検定統計量の分布、有意水準と検出力、多重比較など統計検定準1級レベルの検定理論を学習します。
ポアソン分布$\text{Pois}(\lambda)$からの標本$x_1 = 2, x_2 = 3, x_3 = 1$が得られた。仮説$H_0: \lambda = 1.5$に対するスコア検定統計量$LM$を計算せよ。ポアソン分布の対数尤度関数は$\ell(\lambda) = \sum x_i \log \lambda - n\lambda - \sum \log(x_i!)$である。
ポアソン分布における仮説検定でのスコア検定統計量を段階的に計算します。
Step 1: スコア関数の導出
ポアソン分布の対数尤度関数:
スコア関数(一階微分):
Step 2: フィッシャー情報行列
ポアソン分布のフィッシャー情報:
Step 3: 観測値の整理
標本:$x_1 = 2, x_2 = 3, x_3 = 1$
Step 4: 制約下でのスコア関数の値
$\\lambda = 1.5$におけるスコア関数:
Step 5: フィッシャー情報の計算
$\\lambda = 1.5$におけるフィッシャー情報:
Step 6: スコア検定統計量の構築
スコア検定統計量の一般形:
単一パラメータの場合:
Step 7: 数値計算
Step 9: 統計的推論
大標本において、帰無仮説の下でスコア統計量は:
自由度1のカイ二乗分布の95%点は約3.84なので:
したがって、スコア検定統計量$LM = 1.5$となります。