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相関と回帰

散布図の作成と読み取り、相関係数の計算と解釈、回帰直線の基礎、データの散らばりと関係性に関する問題

標準偏差の変化と相関係数 レベル2

2つの変数X、Yについて、元の状態では相関係数が0.6であった。各変数を $X'=2X$、$Y'=3Y$ と変換した(これによりXの標準偏差は2倍、Yの標準偏差は3倍になる)。$X'$ と $Y'$ の相関係数はいくらになるか。小数第1位まで求めよ(小数第2位を四捨五入すること)。

解説

相関係数の性質について理解を深める問題です。

相関係数の定義

相関係数は共分散を各変数の標準偏差の積で割ったものです:

$r = \frac{\text{Cov}(X,Y)}{\sigma_X \sigma_Y}$

1. 元の状態

元の相関係数を$r_0$、共分散を$\text{Cov}_0$、標準偏差を$\sigma_{X0}$、$\sigma_{Y0}$とすると:

$r_0 = \frac{\text{Cov}_0}{\sigma_{X0} \sigma_{Y0}} = 0.6$

これより:

$\text{Cov}_0 = 0.6 \times \sigma_{X0} \times \sigma_{Y0}$

2. 標準偏差の変化

新しい標準偏差は:

  • $\sigma_{X\text{new}} = 2\sigma_{X0}$(Xの標準偏差を2倍)
  • $\sigma_{Y\text{new}} = 3\sigma_{Y0}$(Yの標準偏差を3倍)

3. 共分散への影響

性質: 変数に定数を掛けても、変数間の線形関係は変わりません。

Xを2倍、Yを3倍にした場合:

$\text{Cov}(2X, 3Y) = 2 \times 3 \times \text{Cov}(X, Y) = 6 \times \text{Cov}_0$

4. 新しい相関係数の計算

\begin{align}r_{\text{new}} &= \frac{\text{Cov}(2X, 3Y)}{\sigma_{X\text{new}} \sigma_{Y\text{new}}} \\&= \frac{6 \times \text{Cov}_0}{2\sigma_{X0} \times 3\sigma_{Y0}} \\&= \frac{6 \times \text{Cov}_0}{6\sigma_{X0} \sigma_{Y0}} \\&= \frac{\text{Cov}_0}{\sigma_{X0} \sigma_{Y0}} = r_0 = 0.6\end{align}

相関係数の性質
  • スケール不変性: 変数に正の定数を掛けても相関係数は変わりません(負の定数を掛けると符号が反転します。たとえば $-2X$ と $3Y$ の相関は $-0.6$)
  • 単位の影響なし: cm→mへの変換などでは相関係数は不変
  • 一方が他方の一次式のとき: $Y = aX + b$($a>0$)なら相関係数は 1 になります。本問はこれではなく、$X$ と $Y$ を別々に正の定数倍しているので、相関は 0.6 のままです

この性質により、相関係数は「標準化」された関係性の指標として有用です。データの単位や尺度に影響されません。

したがって、新しい相関係数は0.6です。

問題 3/20
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