統計的仮説検定

帰無仮説と対立仮説の設定、有意水準と棄却域、第1種・第2種の誤り、p値の理解を学習します。

第1種の誤りと第2種の誤り レベル1

統計的仮説検定における第1種の誤りの説明として正しいものはどれか。

解説
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<p>統計的仮説検定における2種類の誤りを理解する問題です。</p><h4>検定における2つの誤り</h4><p>統計的仮説検定では、データに基づいて判断するため、必ず誤りのリスクが存在します。</p><p class='step'>第1種の誤り(Type I Error)</p><p><strong>定義:</strong></p><p>帰無仮説H₀が真であるにも関わらず、それを棄却してしまう誤り</p><p><strong>確率:</strong> α(有意水準)</p><p><strong>具体例:</strong></p><ul><li>実際には効果がない薬を「効果がある」と判断</li><li>実際には差がないのに「差がある」と判断</li></ul><p class='step'>第2種の誤り(Type II Error)</p><p><strong>定義:</strong></p><p>対立仮説H₁が真であるにも関わらず、帰無仮説H₀を採択してしまう誤り</p><p><strong>確率:</strong> β</p><p><strong>具体例:</strong></p><ul><li>実際には効果がある薬を「効果がない」と判断</li><li>実際には差があるのに「差がない」と判断</li></ul><p class='step'>誤りの整理表</p><table class='table table-bordered'><thead><tr><th></th><th>H₀が真</th><th>H₁が真</th></tr></thead><tbody><tr><td>H₀を採択</td><td>正しい判断</td><td>第2種の誤り(β)</td></tr><tr><td>H₀を棄却</td><td>第1種の誤り(α)</td><td>正しい判断</td></tr></tbody></table><div class='key-point'><div class='key-point-title'>誤りの制御</div><ul><li><strong>第1種の誤り:</strong> 有意水準αで制御可能</li><li><strong>第2種の誤り:</strong> 標本サイズや効果の大きさに依存</li><li><strong>トレードオフ:</strong> 一方を小さくすると他方が大きくなる傾向</li><li><strong>検定力:</strong> 1-β(第2種の誤りを犯さない確率)</li></ul></div><p>したがって、第1種の誤りは<strong>帰無仮説が正しいのに対立仮説を採択してしまう誤り</strong>です。</p>
問題 1/10
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