標本分散と不偏分散の違いとその性質を理解する問題です。
標本分散と不偏分散
標本分散:
$s^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(x_i - \bar{x})^2$
不偏分散:
$u^2 = \frac{1}{n-1}\sum_{i=1}^{n}(x_i - \bar{x})^2$
それぞれの性質
標本分散の期待値:
$E[s^2] = \frac{n-1}{n}\sigma^2 < \sigma^2$
標本分散は母分散を過小推定する傾向があります。
不偏分散の期待値:
$E[u^2] = \sigma^2$
不偏分散の期待値は母分散と一致します(不偏性)。
各選択肢の検討
選択肢1: 常に母分散と等しい
→ 誤り。標本による変動がある
選択肢2: 標本分散の期待値は母分散より小さい
→ 誤り。これは標本分散についての説明
選択肢3: 不偏分散の期待値は母分散と等しい
→ 正しい。不偏分散の定義による
選択肢4: 標本サイズに関係なく一定
→ 誤り。標本によって値は変わる
選択肢5: 負の値をとることがある
→ 誤り。分散は常に非負
なぜ(n-1)で割るのか
- 自由度: n個のデータで平均を計算すると、独立な情報はn-1個
- 偏り修正: 標本平均を使うことによる偏りを補正
- 不偏推定: 期待値が母数と一致する推定量
この調整により、不偏分散は母分散の不偏推定量になります。
したがって、不偏分散の期待値は母分散と等しいが正しい説明です。