基礎編

データの要約と分析の基礎を確認します。

調和平均 レベル1

次のデータの調和平均を求めよ。小数第2位まで求めよ。 \begin{array}{l|cccc} \hline x & 4 & 5 & 8 & 10 \\ \hline \end{array}

解説
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<p>調和平均を求める問題です。</p><p class='step'>1. 調和平均の定義</p> <p>調和平均は、$n$ 個の正の数値の逆数の算術平均の逆数として定義されます。</p> <p class='formula'>$H = \frac{n}{\frac{1}{x_1} + \frac{1}{x_2} + \cdots + \frac{1}{x_n}} = \frac{n}{\sum_{i=1}^{n}\frac{1}{x_i}}
lt;/p><p class='step'>2. 調和平均の計算</p> <p>与えられたデータは $4, 5, 8, 10$ です。</p><p>調和平均の定義に従って計算します:</p> <p class='formula'> \begin{align} H &= \frac{4}{\frac{1}{4} + \frac{1}{5} + \frac{1}{8} + \frac{1}{10}} \\ &= \frac{4}{0.25 + 0.2 + 0.125 + 0.1} \\ &= \frac{4}{0.675} \\ &= 5.926... \end{align} </p><p>小数第2位まで四捨五入すると、$H = 5.93$ となります。</p><p class='note'>調和平均の特徴と用途:</p> <ul> <li>調和平均は、速度や比率の逆数を扱う問題に適しています。</li> <li>調和平均は常に算術平均以下、幾何平均以下になります(データが全て等しい場合を除く)。</li> <li>調和平均は、データの値を全て同じ値に置き換えたとき、その逆数の和が元のデータの逆数の和と等しくなるような値です。</li> <li>物理学(平均速度の計算)、電気工学(並列回路の合成抵抗)、金融(平均価格比率)など、様々な分野で使用されます。</li> </ul><p>例えば、ある区間を往路は時速4km、復路は時速8kmで移動した場合、平均速度は算術平均の6km/hではなく、調和平均の5.33km/hになります。</p><p>この問題では、データ $4, 5, 8, 10$ の調和平均は $5.93$ です。</p>
問題 1/10
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