基礎編

データの要約と分析の基礎を確認します。

クロス集計表と条件付き確率 レベル1

ある調査で、男女それぞれ100人ずつに好きな色を尋ねた結果、以下のクロス集計表が得られた。男性が青色を好む確率はいくらか。\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|} \hline \text{性別}\backslash\text{色} & \text{赤} & \text{青} & \text{緑} & \text{黄} & \text{合計} \\ \hline \text{男性} & 15 & 40 & 30 & 15 & 100 \\ \hline \text{女性} & 35 & 20 & 25 & 20 & 100 \\ \hline \text{合計} & 50 & 60 & 55 & 35 & 200 \\ \hline \end{array}

解説
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<p>クロス集計表から条件付き確率を求める問題です。</p><p class='step'>1. 条件付き確率の定義</p> <p>条件付き確率 $P(A|B)$ は、事象 $B$ が起こったという条件のもとで、事象 $A$ が起こる確率を表します。条件付き確率の定義式は以下の通りです:</p> <p class='formula'>$P(A|B) = \frac{P(A \cap B)}{P(B)}
lt;/p><p>ここで、$P(A \cap B)$ は事象 $A$ と事象 $B$ が同時に起こる確率、$P(B)$ は事象 $B$ が起こる確率です。</p><p class='step'>2. 問題の整理</p> <p>この問題では、以下の事象を考えます:</p> <ul> <li>事象 $M$:調査対象者が男性である</li> <li>事象 $B$:調査対象者が青色を好む</li> </ul><p>求めるのは、男性が青色を好む確率 $P(B|M)$ です。</p><p class='step'>3. 条件付き確率の計算</p> <p>条件付き確率の定義式に従って計算します:</p> <p class='formula'>$P(B|M) = \frac{P(B \cap M)}{P(M)}
lt;/p><p>クロス集計表から、以下の情報が得られます:</p> <ul> <li>$P(B \cap M) = \frac{40}{200} = 0.2$(全体200人中、男性で青色を好む人は40人)</li> <li>$P(M) = \frac{100}{200} = 0.5$(全体200人中、男性は100人)</li> </ul><p>これらの値を条件付き確率の式に代入します:</p> <p class='formula'> \begin{align} P(B|M) &= \frac{P(B \cap M)}{P(M)} \\ &= \frac{0.2}{0.5} \\ &= 0.4 \end{align} </p><p>別の計算方法として、男性100人中、青色を好む人は40人なので、直接 $P(B|M) = \frac{40}{100} = 0.4$ と求めることもできます。</p><p class='step'>4. 結果の解釈</p> <p>男性が青色を好む確率は0.4、つまり40%です。これは、男性の中で青色を好む人の割合が40%であることを意味します。</p><p class='note'>クロス集計表と条件付き確率の関係:</p> <p>クロス集計表(分割表、コンティンジェンシー表とも呼ばれる)は、2つの変数の関係を表形式で示したものです。行と列の交差するセルの値は、両方の条件を満たすデータの度数(または割合)を表します。</p><p>クロス集計表から様々な確率を計算することができます:</p> <ul> <li>同時確率 $P(A \cap B)$:全体に対する特定のセルの割合</li> <li>周辺確率 $P(A)$, $P(B)$:行または列の合計の全体に対する割合</li> <li>条件付き確率 $P(A|B)$, $P(B|A)$:特定の行または列内でのセルの割合</li> </ul><p>また、クロス集計表を用いて、2つの変数の間の関連性(独立性)を検定するためにカイ二乗検定が用いられることがあります。</p><p>したがって、男性が青色を好む確率は0.4です。</p>
問題 1/10
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