確率分布編

様々な確率分布の特性や関連性についての理解を確認しましょう

F分布の理解 レベル1

自由度 (5, 10) の F分布において、F > 3.33 となる確率はいくらか。

解説
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<p>F分布を用いた確率計算の問題です。</p><p class='step'>1. F分布の定義</p><p>F分布は、2つの独立なカイ二乗分布に従う確率変数の比の分布です。自由度 $(\nu_1, \nu_2)$ のF分布は、自由度 $\nu_1$ と自由度 $\nu_2$ の2つの独立なカイ二乗分布に従う確率変数の比として定義されます:</p><p class='formula'>$F_{\nu_1, \nu_2} = \frac{\chi^2_{\nu_1}/\nu_1}{\chi^2_{\nu_2}/\nu_2}
lt;/p><p>ここで、$\chi^2_{\nu_1}$ と $\chi^2_{\nu_2}$ はそれぞれ自由度 $\nu_1$ と自由度 $\nu_2$ のカイ二乗分布に従う独立な確率変数です。</p><p class='step'>2. 問題の設定</p><p>この問題では:</p><ul><li>$F$:自由度 $(\nu_1 = 5, \nu_2 = 10)$ のF分布に従う確率変数</li> <li>求めるのは $P(F > 3.33)$:$F$ が3.33より大きくなる確率</li></ul><p class='step'>3. 確率の計算</p> <p>F分布表を用いて、自由度 $(\nu_1 = 5, \nu_2 = 10)$ のF分布において、$F > 3.33$ となる確率を求めます。</p><p>F分布表には通常、上側確率(右側の面積)に対応するF値が記載されています。この問題では逆に、F値から上側確率を求める必要があります。</p><p>自由度 $(\nu_1 = 5, \nu_2 = 10)$ のF分布表を参照すると:</p> <ul> <li>$F_{0.05, 5, 10} \approx 3.33$:上側確率が0.05となるF値は約3.33</li> </ul><p>したがって:</p> <p class='formula'> \begin{align} P(F > 3.33) &\approx 0.05 \end{align} </p><p class='note'>F分布は統計学の様々な場面で用いられます:</p> <ul> <li>2つの母分散の比の検定(F検定)</li> <li>分散分析(ANOVA)</li> <li>回帰分析における全体の有意性の検定</li> </ul><p>F分布の主な特徴:</p> <ul> <li>非対称分布(右に裾が長い)</li> <li>定義域は非負の実数($F \geq 0$)</li> <li>$F_{\nu_1, \nu_2}$ の逆数は $F_{\nu_2, \nu_1}$ に従う:$\frac{1}{F_{\nu_1, \nu_2}} \sim F_{\nu_2, \nu_1}
lt;/li> <li>第2自由度 $\nu_2$ が大きくなるにつれて、$\nu_1 F_{\nu_1, \nu_2}$ はカイ二乗分布 $\chi^2_{\nu_1}$ に近づく</li> </ul>
問題 1/10
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