指数分布と待ち時間に関する問題です。
1. 指数分布の定義
指数分布は、事象の発生間隔や待ち時間をモデル化するための連続確率分布です。パラメータ $\lambda$ は単位時間あたりの平均発生率(発生頻度)を表します。
確率密度関数は以下のように定義されます:
$f(x) = \lambda e^{-\lambda x}$($x \geq 0$)
累積分布関数は:
$F(x) = P(X \leq x) = 1 - e^{-\lambda x}$($x \geq 0$)
指数分布の期待値は $E(X) = \frac{1}{\lambda}$ で、分散は $Var(X) = \frac{1}{\lambda^2}$ です。
2. 問題の設定
この問題では:
- バスの到着間隔の平均:$E(X) = 15$ 分
- 求める確率:$P(X \leq 20)$(20分以内にバスが来る確率)
まず、パラメータ $\lambda$ を求めます:
\begin{align}
E(X) &= \frac{1}{\lambda} \\
15 &= \frac{1}{\lambda} \\
\lambda &= \frac{1}{15}
\end{align}
3. 確率の計算
指数分布の累積分布関数を用いて、20分以内にバスが来る確率を計算します:
\begin{align}
P(X \leq 20) &= 1 - e^{-\lambda \times 20} \\
&= 1 - e^{-\frac{1}{15} \times 20} \\
&= 1 - e^{-\frac{4}{3}} \\
&= 1 - e^{-1.333...} \\
&= 1 - 0.2636... \\
&= 0.7364... \\
&\approx 0.736
\end{align}
4. 指数分布の無記憶性
指数分布の重要な特性の一つに「無記憶性」があります。これは、すでに一定時間待っていたとしても、そこからさらに特定の時間待つ確率は、最初から待ち始める場合と同じであることを意味します。
数式で表すと:
$P(X > s + t | X > s) = P(X > t)$
この性質は、ポアソン過程における事象の発生が完全にランダムであることを反映しています。
指数分布の特徴と応用:
- 指数分布は、ポアソン過程における事象間の時間間隔の分布です。ポアソン過程のパラメータが $\lambda$ のとき、事象間の時間間隔は平均 $\frac{1}{\lambda}$ の指数分布に従います。
- 応用例:機器の故障までの時間、顧客の到着間隔、放射性崩壊の待ち時間など。
- 指数分布は、幾何分布の連続版と見なすことができます。
- 指数分布の無記憶性は、マルコフ過程の連続時間版であるマルコフ連続時間過程の基礎となっています。
- 複数の独立な指数分布の和はガンマ分布(またはアーラン分布)に従います。
この問題では、バスの到着間隔が平均15分の指数分布に従うとき、バス停に到着してから20分以内にバスが来る確率を求めました。計算の結果、その確率は約0.736(73.6%)となります。
したがって、バス停に到着してから20分以内にバスが来る確率は0.736です。