確率編

確率の基礎から応用まで確認しましょう

確率密度関数 レベル1

確率密度関数 $f(x) = kx(1-x) (0 ≤ x ≤ 1) $について、定数 ${k}$ の値を求めよ。

解説
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<p>確率密度関数の性質を用いて定数 $k$ の値を求める問題です。</p><p class='step'>1. 確率密度関数の性質</p><p>確率密度関数 $f(x)$ は以下の条件を満たす必要があります:</p><ol><li>$f(x) \geq 0$ (非負性)</li><li>$\int_{-\infty}^{\infty} f(x) dx = 1$ (全確率が1)</li></ol><p>この問題では、$f(x) = kx(1-x)$ が $0 \leq x \leq 1$ の範囲で定義されています。$x(1-x)$ は $0 \leq x \leq 1$ の範囲で非負なので、$k > 0$ であれば条件1は満たされます。</p><p>条件2を用いて $k$ の値を求めます。</p><p class='step'>2. 全確率が1という条件の適用</p><p>確率密度関数の定義域が $0 \leq x \leq 1$ なので、全確率が1という条件は以下のようになります:</p><p class='formula'>$\int_{0}^{1} f(x) dx = 1
lt;/p><p>$f(x) = kx(1-x)$ を代入します:</p><p class='formula'>$\int_{0}^{1} kx(1-x) dx = 1
lt;/p><p>$k$ は定数なので、積分の外に出せます:</p><p class='formula'>$k \int_{0}^{1} x(1-x) dx = 1
lt;/p><p class='step'>3. 積分の計算</p><p>$x(1-x) = x - x^2$ を積分します:</p><p class='formula'>\begin{align}\int_{0}^{1} x(1-x) dx &= \int_{0}^{1} (x - x^2) dx \\ &= \left[ \frac{x^2}{2} - \frac{x^3}{3} \right]_{0}^{1} \\ &= \left( \frac{1^2}{2} - \frac{1^3}{3} \right) - \left( \frac{0^2}{2} - \frac{0^3}{3} \right) \\ &= \frac{1}{2} - \frac{1}{3} - 0 \\ &= \frac{3-2}{6} \\ &= \frac{1}{6} \end{align} </p> <p class='step'>4. 定数 $k$ の決定</p> <p>全確率が1という条件から:</p> <p class='formula'> \begin{align} k \int_{0}^{1} x(1-x) dx &= 1 \\ k \cdot \frac{1}{6} &= 1 \\ k &= 6 \end{align}</p><p class='note'>確率密度関数は、連続確率変数の確率分布を表す関数です。確率密度関数 $f(x)$ 自体は確率ではなく、確率密度を表します。区間 $[a, b]$ における確率は、$P(a \leq X \leq b) = \int_{a}^{b} f(x) dx$ で計算されます。</p><p>この問題の確率密度関数 $f(x) = 6x(1-x)$ は、ベータ分布 $Beta(2, 2)$ に相当します。ベータ分布は $[0, 1]$ の区間で定義される連続確率分布で、パラメータによって様々な形状を取ることができます。</p><p>したがって、定数 $k$ の値は $6$ です。</p>
問題 1/10
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