この問題では複素数の極形式への変換を学習します。極形式は信号処理におけるフーリエ変換や、量子力学における波動関数の記述など、回転や周期性を伴う現象を扱う上で不可欠な表現方法です。
極形式の定義
複素数 $z = x + iy$ は、絶対値 $r$ と偏角 $\theta$ を用いて以下のように表せます:
$z = r(\cos\theta + i\sin\theta)$
ここで $r = \sqrt{x^2 + y^2}$, $\tan\theta = \frac{y}{x}$ です。
1. 絶対値 $r$ の計算
$z = -1 + \sqrt{3}i$ より、$x = -1, y = \sqrt{3}$ です。
$r = \sqrt{(-1)^2 + (\sqrt{3})^2} = \sqrt{1 + 3} = \sqrt{4} = 2$
2. 偏角 $\theta$ の計算
複素平面上で点 $(-1, \sqrt{3})$ の位置を考えます:
- $x < 0, y > 0$ なので、第2象限にあります。
- 直角三角形の比率が $1 : \sqrt{3} : 2$ なので、基準となる角度は $60^\circ (\frac{\pi}{3})$ です。
- 実軸の正の方向から測ると、$\theta = 180^\circ - 60^\circ = 120^\circ$、つまり $\frac{2\pi}{3}$ ラジアンとなります。
3. 結論
したがって、求める組は $(r, \theta) = (2, \frac{2\pi}{3})$ です。
極形式のメリット
極形式を使うと、複素数の乗算・除算が直感的に行えます:
- 乗算: 「大きさは積、角度は和」 ($r_1 r_2, \theta_1 + \theta_2$)
- 除算: 「大きさは商、角度は差」 ($r_1 / r_2, \theta_1 - \theta_2$)
- これは回転操作を代数的に扱う際に非常に強力です。