この問題ではフェルマーの小定理を用いた、巨大な指数の剰余計算を学習します。これはRSA暗号などの公開鍵暗号方式の安全性を支える数学的原理です。
フェルマーの小定理
$p$ を素数、$a$ を $p$ と互いに素な整数とすると:
$a^{p-1} \equiv 1 \pmod p$
1. 定理の適用条件確認
- 法 $p = 17$ は素数です。
- 底 $a = 8$ は 17 と互いに素です(17の倍数ではない)。
したがって、$8^{16} \equiv 1 \pmod{17}$ が成り立ちます。
2. 指数の簡約
指数 2024 を「周期」である 16 で割ります。
$2024 \div 16 = 126 \dots 8$
つまり $2024 = 16 \times 126 + 8$ です。
3. 式の変形
$8^{2024} = 8^{16 \times 126 + 8} = (8^{16})^{126} \times 8^8$
フェルマーの小定理より $8^{16} \equiv 1$ なので:
$\equiv 1^{126} \times 8^8 \equiv 8^8 \pmod{17}$
4. 残りの計算
$8^8$ を計算します。工夫して計算しましょう。
- $8 \equiv 8$
- $8^2 = 64 = 17 \times 3 + 13 \equiv 13 \equiv -4$
- $8^4 = (8^2)^2 \equiv (-4)^2 = 16 \equiv -1$
- $8^8 = (8^4)^2 \equiv (-1)^2 = 1$
したがって、余りは 1 です。
暗号技術の基盤
フェルマーの小定理やオイラーの定理は、巨大な数を法とする冪乗計算の「近道」を提供します。もしこの近道を知らなければ何億年もかかる計算が、知っている者(鍵を持つ者)には一瞬で解ける、という非対称性が暗号の強度を生み出しています。