母標準偏差が未知の場合のt分布を用いた信頼区間の計算問題です。
t分布による信頼区間
母標準偏差σが未知で標本サイズが小さい場合、標本平均の信頼区間はt分布を用いて求めます。
t分布による信頼区間の公式
95%信頼区間:
$\bar{x} \pm t_{n-1,\alpha/2} \times \frac{s}{\sqrt{n}}$
ここで:
- $\bar{x}$: 標本平均
- $t_{n-1,\alpha/2}$: 自由度n-1のt分布の上側α/2点
- s: 標本標準偏差
- n: 標本サイズ
計算手順
与えられた条件:
- 標本サイズ:n = 16
- 標本平均:$\bar{x} = 25.3$
- 標本標準偏差:s = 4.2
- 信頼水準:95% → α = 0.05
- 自由度:df = n-1 = 15
- t値:$t_{15,0.025} = 2.131$
ステップ1: 標準誤差を計算
$\text{標準誤差} = \frac{s}{\sqrt{n}} = \frac{4.2}{\sqrt{16}} = \frac{4.2}{4} = 1.05$
ステップ2: 誤差限界を計算
$\text{誤差限界} = t_{15,0.025} \times 1.05 = 2.131 \times 1.05 = 2.23755$
ステップ3: 信頼区間を計算
$\text{下限} = 25.3 - 2.23755 = 23.06245 ≈ 23.06$
$\text{上限} = 25.3 + 2.23755 = 27.53755$
t分布とz分布の使い分け
t分布を使用する場合:
- 母標準偏差が未知
- 小標本(一般的にn<30)
- 母集団が正規分布に従う
z分布(正規分布)を使用する場合:
- 母標準偏差が既知
- 大標本(n≥30)
- 中心極限定理により正規近似可能
t分布の性質:
- 自由度が小さいほど裾が厚い
- 自由度が大きくなると標準正規分布に近づく
- 常に標準正規分布より信頼区間が広くなる
実務では、母標準偏差が未知の場合がほとんどです。標本サイズが30以上でもt分布を使用することが推奨されており、統計ソフトウェアでは通常t分布が使用されます。
したがって、95%信頼区間の下限は23.06です。