実験で原因を特定するには、比べたい条件以外をそろえる必要があります。同時にいくつも変えると、差の原因が特定できません。
一つの条件だけを変える
日光時間が成長へ与える影響を知りたいなら、比較する鉢のあいだで変えてよいのは日光時間です。水量・土・品種が同時に違うと、「日光の差なのか、水の差なのか」が分かりません。研究者が意図的に一つの要因を動かし、ほかをできるだけ固定するのが、3級で扱う実験計画の基本です。
正解の理由
日光時間だけを変え、水量・土・品種をそろえる計画が最も適切です。差が出たときに、その差を日光時間の違いと結び付けやすくなります。
他の選択肢が誤りである理由
- 日光時間と水量を同時に変える: 2つの条件が同時に動くため、成長差の原因を分解できません。
- 日当たりのよい場所の植物だけを観察する: 処理を割り当てず、たまたま日当たりのよい個体だけを見る観察です。比較の対照がなく、日光時間の効果を切り出せません。
- 成長した植物だけを選ぶ: 結果が良い個体だけを残すので、最初から成長差を作っているような偏りになります。
比較可能性
実験の強みは、研究者が条件を決められることです。条件を同時に動かすと、その強みが消えます。「知りたい要因だけを動かす」は、後の因果推論でも繰り返し出てくる原則です。
2級・準1級への橋渡し: 2級の実験計画では、処理の効果を他の要因と混同しないことを重視します。準1級では、複数の要因を計画的に組み合わせる要因実験を学びますが、それは「同時にでたらめに変える」ことではなく、どの差がどの要因かを後から分解できるよう設計することです。3級ではまず、一要因ずつそろえて比べる感覚を固めます。
したがって、日光時間だけを変え、水量・土・品種をそろえる計画が適切です。