母比率の信頼区間
分野: 推定
標本比率から母比率のWald型95%区間を構成する計算です。不良率400件中36件といった既存の数値例とは標本サイズも比率も変えています。
1. 標本比率
$\hat{p}=40/250=0.16$
2. 正規近似の前提
$n\hat{p}=40$、$n(1-\hat{p})=210$ でともに5以上(実際は10以上)なので、標準正規近似を使います。
3. 標準誤差と臨界値
$SE=\sqrt{\hat{p}(1-\hat{p})/n}=\sqrt{0.16\times0.84/250}=\sqrt{0.0005376}\approx0.02319$
95%なので $z_{0.025}=1.96$、半幅は
$1.96\times0.02319\approx0.04544$
4. 下限
$\hat{p}-1.96\,SE=0.16-0.04544=0.11456\rightarrow 0.115$(小数第3位)
上限は約0.205です。区間はおおよそ [0.115, 0.205] です。
5. 解釈
この手続きを繰り返すと、構成された区間の約95%が真の申込率を含みます。「今回の区間にpが入る確率が95%」ではありません。また対象は無作為抽出された体験受講者の母集団であり、広告をクリックしただけの人など別母集団へは一般化できません。
下限の丸めは切り捨てではなく四捨五入
0.11456 は小数第3位 0.115。途中のSEを雑に0.02とすると半幅0.039となり下限がずれます。
極端に $\hat{p}$ が0や1に近い、nが小さい場合はWilson区間などが安定します。2級の標準は本問の正規近似です。
6. 途中計算の桁
$0.16\times0.84=0.1344$、$0.1344/250=0.0005376$。平方根は0.023186。$1.96\times0.023186=0.045445$。0.16−0.045445=0.114555 → 小数第3位は四捨五入で0.115。
zを2とすると半幅0.0464、下限0.114で、指定桁では同じ0.114になり得ますが、2級は1.96を使います。上限0.205まで出す必要はありませんが、検算に使うと良いです。
体験受講者からの無作為抽出、という枠が目標母集団です。サイト全訪問者へこの区間を貼るのは、019のような一般化の誤りです。本問は計算が本体です。
丸めは最終段階で一度だけ行います。途中のSEを0.023にすると半幅0.04508、下限0.115は同じ桁に落ちますが、0.0232にすると半幅0.04547で下限0.115のままです。0.02まで雑にすると下限0.121となり許容0.001を外れます。n p̂ と n(1-p̂) が5以上かも必ず書いて、近似の使用条件を満たすことを示してください。
解釈文は『同じ抽出を繰り返すと、区間が真の申込率を含む割合が約95%』です。今回の[0.115, 0.205]が真値を含むかどうかは、含むか含まないかのどちらかです。下限0.115を『11.5%より低いことはない』と言い切るのも、1回の区間に確率を載せる誤りです。計算の答えは0.115、意味の答えは手続きの長期的被覆、と二段で書けるようにしてください。
下限は0.16−1.96√(0.16×0.84/250)=0.11456→0.115です。z=2の雑計算やSEを0.02にした計算は指定桁でずれます。最終段階で四捨五入してください。n p̂=40、n(1-p̂)=210で正規近似の目安も満たしています。被覆の解釈は長期的割合です。
7. 丸めと解釈を最終段階で一度だけ
下限は標本比率から臨界値かける標準誤差を引いた値です。途中の標準誤差を雑に丸めると、指定桁でずれます。二に近似した臨界値を使うと、二級で指定される一点九六の計算と下限が変わり得ます。切り捨てではなく四捨五入で小数第三位にします。統計検定二級の母比率区間は、正規近似の使用条件、半幅の計算、被覆の長期的解釈がセットです。今回の区間に母比率が入る確率が95%、という読みは誤りです。同じ抽出を繰り返すと、区間が真の申込率を含む割合が約95%、が正確です。体験受講者からの無作為抽出という枠が目標母集団であり、サイト全訪問者へこの区間を貼るのは一般化の誤りです。下限を11.5%より低いことはない、と言い切るのも、一回の区間に確率を載せる誤りです。
したがって、95%信頼区間の下限は 0.115 です。