ローレンツ曲線、相関行列、ANOVA表、回帰出力、コレログラムなど分析結果の読み取りと誤読防止
図2は、窓口の待ち時間(分)のヒストグラムである($n=40$)。実線は平均値、破線は中央値を示す。分布の形と代表値の関係として最も適切なものはどれか。
ヒストグラムでは、山の位置と裾の伸びる方向を先に見ます。代表値(平均・中央値・最頻値)は、歪みがあると一致しません。本問はその対応を図から読み取る問題です。
度数は10〜20分が12、20〜30分が11で山が左側にあり、40分超の柱は4,2,1と低く長く伸びています。これが右に裾が長い(正の歪み)分布です。長い待ち時間の少数が、合計を押し上げます。
Step 1: 図の線を識別する
凡例どおり、実線が平均26.5、破線が中央値22.0です。色だけでなく線種と数値ラベルで区別します。平均の線は中央値より右にあります。
Step 2: なぜ平均>中央値になるか
中央値は順番の真ん中(40人なら20番目と21番目の平均)で、右端の1件(60〜70分)を極端には引きません。平均はすべての値を足すので、右裾の大きい値が平均だけを右へずらします。正の歪みでは一般に
という大小が目安になります(厳密な定理ではありませんが、単峰で右裾の典型です)。本図では最頻階級が10〜20分、中央値22、平均26.5で、この順になっています。
Step 3: 選択肢の検討
待ち時間・所得・保険金のように下限が零で上限が開きやすい変数は、右裾になりやすいです。そのとき平均待ちは一部の長時間に引っ張られ、典型的な客の体験は中央値に近い、という使い分けが必要です。最頻階級は山の位置であり、平均の代用にはなりません。左裾なら平均は中央値より小さくなります。左右を図で確認してから大小関係を思い出すと、符号の取り違えが減ります。歪度の数値定義は二級でも扱いますが、本問はヒストグラムと二本の縦線だけで十分です。実線が平均、破線が中央値、という凡例を先に指さしてください。
したがって、右に裾が長く、平均は中央値より大きい、が最も適切です。
度数3+12+11+7+4+2+1=40です。小さい順に並べると、20番目と21番目は20〜30分の階級に入り、図の破線22.0と整合します。一方、60〜70分の1件は合計に大きく効き、平均26.5を中央値より4.5分右へずらします。柱の高さが左に寄り、低い柱が右へ長く残る、というのが正の歪みの目視です。
実務では、待ち時間・所得・保険金のように下限が0で上限が開きやすい変数が右裾になりやすいです。そのとき「平均待ち26.5分」は一部の長時間に引っ張られ、典型的な客の体験は中央値22分に近い、という使い分けが必要です。最頻階級(10〜20分)は山の位置であり、平均の代用にはなりません。
負の歪み(左裾)では逆に平均<中央値となります。左右を図で確認してから公式を思い出す、が誤答を防ぎます。歪度の数値定義は2級で扱いますが、本問はヒストグラムと2本の縦線だけで十分です。