分割表では、セル(マス目)と周辺(行計・列計)を取り違えると、割合の分母が壊れます。本問は「かつ」(同時)と「購入あり全体」(列の周辺)を区別する読み取りです。
セル度数と周辺度数
セルは2つの分類を同時に満たす人数です。「クーポンありかつ購入あり」は、クーポンありの行と購入ありの列が交わるマスで、48人です。周辺度数は、片方の分類だけを集計した行計または列計です。「購入あり」は列の合計で、70人(48+22)です。
Step 1: 「かつ」は交差セル
表の左上、クーポンあり×購入ありが48です。これは同時度数 $n_{11}$ です。確率の言葉では、相対度数 $48/160$ が同時割合に対応します。
Step 2: 「購入あり」は列計
購入ありの列を下まで足すと $48+22=70$ です。これが列の周辺度数です。行計の80(クーポンありの人数)や総合計160とは別物です。
Step 3: よくある取り違え
クーポンありの行計80を「購入あり」と読む、列計70をセルと読む、対角の32(クーポンあり・購入なし)を使う、などが典型です。条件付き割合「クーポンありのうち購入」は $48/80=0.60$ で、分母は行計です。本問が聞いているのは割合ではなく、セルと周辺の人数そのものです。
Step 4: 選択肢の検討
- 48と80: 80はクーポンありの行計です。購入ありの周辺ではありません。
- 70と160: 70は購入ありの周辺として正しいですが、セル48の代わりに周辺を置いています。160は総合計です。
- 32と90: 32はクーポンあり・購入なしのセル、90は購入なしの列計です。購入ありではありません。
- 48と70: 正しいです。セル48、購入あり周辺70。
- 80と70: 両方とも周辺で、セル48が欠けています。
3つの数字を混同しない
- セル: 行と列の交差(かつ)
- 行の周辺: その行の計(「クーポンありは何人か」)
- 列の周辺: その列の計(「購入ありは何人か」)
期待度数 $E=(\text{行計}\times\text{列計})/n$ は、この周辺を使います。セルと周辺が読めれば、次のカイ二乗計算につながります。
したがって、セル48と購入ありの周辺70の組合せが正しいです。
割合に進む前の人数の地図
160人のうちクーポンあり80人、なし80人で行は均衡しています。購入ありは70人なので、全体の購入率は $70/160=0.4375$ です。クーポンありのうち購入は $48/80=0.60$、なしのうちは $22/80=0.275$ です。セル48は「同時」、周辺70は「購入という列の合計」で、分母が違う割合の分子になります。
クロス集計の誤読は、条件付き確率 $P(B|A)$ と同時確率 $P(A\cap B)$ の混同と同じ構造です。2級の独立性検定・適合度の前に、周辺とセルの地図を固定してください。